2018年3月14日
渡辺 忍
市民ネットワークの渡辺忍です。会派を代表し、平成30年度予算案をはじめ、全ての予算案に賛成の立場から意見表明を行います。
一般会計予算規模は4,454億円と前年度比39億円増で過去最大規模ですが、新たに策定する第3次実施計画の初年度として、それぞれの事業費の精査などしっかりと行われていること、再精査が必要な事業は先送りになっていることなどが予算編成過程の開示により明らかにされており、納得のできる内容です。
財政健全化プランで示された主要債務総額及び市債残高ともに第2期プランにおける削減目標の達成が見込まれるなど、健全化路線の運営を着実に走っていると判断し、評価するものです。
懸念されるのは、病院事業会計の経営状況です。医業収支が悪化し、平成28年度末では、累積欠損額は69億円と膨らみ、資金不足も発生した病院事業会計は、抜本的な経営改革が必要な状況です。
引き続き財政健全化に取り組み、行政改革を推進すること、第3次実施計画事業の推進として、将来にわたって持続的に発展を遂げていくための施策に重点的な予算配分が行われており、平成30年度予算には賛成するものです。
個々の施策では、子育て支援に資するものとして、保育施設の質の維持向上のための巡回指導員の増員、社会的養護の子どもたちへの対応として、里親委託の推進、一時保護所の環境改善。地域包括支援に資するものとして、生活支援コーディネーターの増員として、中央区におけるあんしんケアセンターごとのモデル配置。その他、発達障害者支援センターの相談・支援職員、小学校拠点配置のスクールカウンセラー、特別支援教育指導員・介助員の配置拡充など一人一人に寄り添って支援を行う各事業における人員配置の増、グリーンツーリズムの推進、放課後の子どもの居場所を総合的に検討し一体的に取り組むための「放課後子どもプラン」の策定など市民ネットワークで求めて来た事業が盛り込まれており、バランスを考慮した新年度予算を評価するものです。
財政状況は危機的状況を脱したとはいえ、少子高齢社会の中で大幅な税収の増額が見込めない中、今後も更なる地域福祉の向上や少子化の中でも魅力ある千葉市として選んでもらえるための市政運営は厳しい状況が続きます。市民一人一人に寄り添う姿勢での市政運営、積極的な情報開示による市民参加と協働を求め、市民ネットワークの意見表明といたします。