無所属 会派、未来立憲民主ちばの渡辺忍です。
通告に従い一般質問を行います。
日ごろから厳しい状況に置かれている人たちがこのコロナ禍において、さらに厳しさを増しています。
子どもの自殺、女性の自殺の急増の背景に何があるのか、ステイホームのメッセージに声を出せずに苦しんでいるすべての人を孤立させない取り組みが必要です。
今回は、コロナ禍において対策の強化が必要な若者への支援、産前産後からの支援、性被害対策について取り上げます。
困難を抱える若者、特に支援に繋がりにくい16・17・18歳に対する支援は、全国的な課題です。
支援が遅れると、困難は大きくなり、犯罪に巻き込まれたり、ひきこもりや貧困の状態が悪化したり、うつなどの精神疾患の症状が進むなど、問題も複雑化し、生活保護や障がいサービス費用などの将来的な負担増につながる懸念があります。
未来の千葉市を支える大切な若者を早期に支援する必要があります。
千葉市子ども・若者総合相談センター【Link(リンク)】が総合的な相談窓口を委託事業者による運営としてから、大きく相談件数を伸ばしております。
隔月開催の連携会議のおかげで、教育委員会やSSWなどとの連携が進み、義務教育年齢の子どもたちは支援が繋がりやすくなりましたが、高校生年代は本人と繋がり続けること、不登校や虐待なども高校との連携が難しいと伺っております。
義務教育から離れた時点で支援が途切れ、途端に困難な状況に置かれることから、
質問1-1
高校中退などで、学校へ行っていない18歳までの子どもたちについて把握する必要があります。
そこで、中学生でSSWが関わる案件については高校との連携が特に大切だと考えますが、ご見解を伺います。
答弁
(教育委員会学校教育部教育支援課)
困難を抱える若者の支援については、これまで中学校から高等学校へ進学した際に、スクールソーシャルワーカーが構築した支援体制が十分に機能しなかったことなどのご指摘があったことから、切れ目のない支援が重要であると認識しております。
今後は、ケースによって、中学校と高等学校に派遣されているスクールソーシャルワーカー同士で情報交換を行い、各学校でのケース会議につなげるなど、支援体制の継続が一層図られるよう努めて参ります。
質問1-2
貧困・家族関係・障害・ひきこもりなど様々な理由により困難を抱える子ども若者に対して、食支援、修学支援、就労支援など、包括的にニーズに合わせた支援が行える事業が必要ですが、現時点で包括的に支援を行えるところはありません。
生活困窮者支援事業、ひきこもり地域支援センター、サポートセンターでの若年向け支援の実態について、支援内容と件数をこれまでの経過を含めてお示しください。
答弁
(保健福祉局保護課)
(保健福祉局高齢障害部精神保健福祉課)
(こども未来局こども未来部健全育成課)
(こども未来局こども未来部青少年サポートセンター)
現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある方を対象として、包括的な相談支援行う窓口である「生活自立・仕事相談センター」では、困窮状態からの早期脱却に向けて、住居確保、就労及び家計再建などについて本人の状況に応じた支援を行っております。
センターにおける10代の利用実績は、平成29年度は10件、30年度は24件、令和元年度は42件となっております。
ひきこもりに特化した専門的な相談窓口である「ひきこもり地域支援センター」では、社会福祉士、精神保健福祉士等の資格を有するひきこもり支援コーディネーターが、ひきこもりの状態にある本人やその家族からの電話、来所等による相談に対応するとともに、家庭訪問も行い、早期に適切な支援につなぐことで自立への支援に努めております。
センターの18歳未満の相談等延べ件数は、平成29年度は157件、30年度は132件、令和元年度は115件となっております。
また、30代までの若者やその家族を対象とした総合相談窓口、「子ども・若者総合相談センター・Link」では、各支援分野のネットワークを持った専門の相談員が、施設や電話での相談対応のほか、訪問支援(アウトリーチ)などを実施し、各種の支援機関において必要な支援が受けられるよう連携を図っているところです。
Linkの15歳から19歳までの相談延べ件数は、平成29年度は141件、30年度は561件、令和元年度は631件となっております。
青少年サポートセンターでは、非行・不登校・怠学等の問題行動を抱える児童・生徒・19歳までの青少年を対象に生活改善や学習支援を行う青少年サポート事業を実施しております。
高校生代以上を対象とした支援の延べ件数は、平成29年度は129件、平成30年度は138件、令和元年度は83件となっております。
こども・若者は自分に起きていることが異常なのかの判断が難しく、困難な場面においても自分から声を上げることは難しいと言われています。
相談を待っているのではなく、LINKによるアウトリーチ支援が進んだことは大いに評価いたします。
また、生活自立・仕事相談センターでも併設されている子どもナビゲーターとともに、若者への支援として家庭へのアウトリーチ支援を行っていると伺っておりますが、子どもナビゲーターの行う業務として若者支援の位置づけがご答弁にないことからも、いま一度業務内容の整理が必要と考えます。
質問1-3
高校への出張相談など行っていると伺ってますが、実態及び今後の取り組みについてお示しください。
答弁
(保健福祉局保護課)
家庭が経済的に困窮し、子どもが学校を休みがちになっている世帯等の支援を目的として、平成30年11月下旬から市内の高等学校1校でモデル的に開始したもので、学校が生徒から相談を受け、学校から「生活自立・仕事相談センター」に繋ぐことで、センターが学校や生徒宅に出向いて、必要な支援を行っております。
センターでは、生徒及びその家庭を含めた生活支援や就労支援を行っておりますが、在学中の学校との連携に加え、卒業後に相談先が無くなるという危惧を払拭し、複雑な悩みに対し、時間をかけて継続した支援を行い、また、その都度、適切な支援プログラムの提供や関係機関との連携を行うことで生活の支援を図っているところです。
今後、家庭内の問題を的確に把握し、学校と連携しながら、効果的な支援に努めて参ります。
高校は子どもの変化にいち早く気付くチャンスがありますが、先生方はどんな支援に繋げられるかわからないために、踏み込むことが難しく、無力感を感じると伺いました。
支援者とのつながりを学校で持てることは、生徒だけでなく、先生にとっても有効と考えます。
モデル事業の更なる拡充を求めます。
市内公共施設として、若者の居場所はきぼーるがあります。
高校生年齢の利用はグラフの通り2割程度、設置当初より伸びており、楽器演奏や運動などで利用する高校生の居場所となっています。
質問1-4
きぼーる以外の高校生が居られる場所として、どこでも子どもカフェやプレーパーク、図書館や公民館などがありますが、実態についてお示しください。
答弁
(こども未来局こども未来部こども企画課)
(教育委員会生涯学習部生涯学習振興課)
(教育委員会生涯学習部中央図書館情報資料課)
どこでもこどもカフェ及びプレーパークともに、高校生の利用も可能としておりますが、利用年齢層は、小学生が多くを占めている状況です。
現在、中学生や高校生などが気軽に立ち寄れる放課後の居場所の開設を検討している団体から、どこでもこどもカフェへの登録を希望する相談も寄せられており、今後もこのような団体の活動を支援しながら、子どもの居場所づくりの充実に取り組んで参ります。
また、緊急事態宣言発令中のため開放を休止しておりますが、全ての公民館及び南部青少年センターでは、空いている諸室やロビースペース等を小学生から大学生までの自習室として開放しているほか、中央図書館では、中学生以上の学習場所として自習室を開放しております。
公民館は、コロナ第一波の際に緊急事態宣言が発出され学校休暇が続いた後、5/25より積極的な開放を行っています。
高校生・大学生年代の利用が45%程度あると伺っており、積極的な取り組みを評価しております。
子どもカフェ、公民館など、家に居場所がない場合に、地域に開かれた場所は重要で、ぜひ継続して欲しい事業です。
ただ居場所があるだけでなく、プレーパークではプレーリーダー、どこでも子どもカフェには子どもの居場所サポーターの存在など、見守れる大人が居ることも大切です。
現在、公民館は場所貸しですが、例えば調理室が空いていれば、公民館主催または、子どもカフェ事業などで、若者世代向けの子ども食堂や、料理体験など、食支援を立ち上げることができないでしょうか。
地域と連携した積極的な支援の構築を求めます。
次をご覧ください。
NPOハイティーンズサポートちばの講演で近年注目されている高校居場所カフェに取り組まれている横浜市立総合高校の運営についてお話を伺いました。
行政や地域と連携した取り組みにより、不登校や退学の未然防止にもなり、地域の子どもたちを見守る環境づくりにもつながります。
質問1-5
千葉市において高校生の居場所づくりとして、高校居場所カフェの取り組みはありますか?
答弁
(こども未来局こども未来部こども企画課)
今年度の千葉市・大学等共同研究事業として、『高校と連携した「地域まるごと校内居場所カフェ」モデル構築のための実証研究』に取り組んでおり、他自治体での先進事例の調査等を行い、その実施方法や、地域連携も含めた持続可能な取組みについて、研究を進めております。
今後、大学等と共同で事業報告書を作成予定であることから、その内容を踏まえ、対応等を検討して参ります。
ぜひ事業展開が進むよう後押しを要望します。
質問1-6
高校生年齢の就労については現代では厳しい状況がありますが、就労につながるまでの、就労準備支援の実態と課題についてお示しください。
答弁
(保健福祉局保護課)
就労に向けて一定の準備が必要な方については、適正検査やグループワーク、ボランティア体験、就労体験等を行う就労準備支援を行ったうえで、その後、一般就労等に向けた支援を行っております。
就労準備支援事業の令和元年度の利用者は、135人で、そのうち10代は13人となっております。
支援の結果、10代の13人のうち、就労を開始した方が6人で、そのほか支援を継続している方などが7人となっております。
なお、課題ですが、就労準備支援は就労意欲が低下している等の理由で直ちに就労することが困難である方を対象としていることから、支援期間が長期になることが多く、効率的な支援方法を個々の世帯に応じ、検討する必要があると考えております。
中間就労についてはNPOユニバーサル就労ネットワークちばが事業者として頑張ってますが、受け入れ先が広がらないことが課題です。
国からの支援が足りないとの声も聞きますが、この時期の若者支援が将来の働き手の確保につながります。
市単独の補助金など市が率先して支援を始める必要があるのではないでしょうか。
質問1-7
高校生年齢以降の就労支援する「ちば地域若者ステーション【サポステ】」は県施設ではありますが、市民も利用可能です。
十分活用できているか、連携の取り組み内容についてお示しください。
答弁
(こども未来局こども未来部健全育成課)
(こども未来局こども未来部青少年サポートセンター)
(保健福祉局保護課)
(保健福祉局高齢障害部精神保健福祉課)
ニートやひきこもり、不登校等の社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者に対して、専門機関による効果的な支援を可能とするために本市が設置し、青少年サポートセンターや生活自立・仕事相談センター、ひきこもり地域支援センター等関係機関とともに構成する「子ども・若者支援協議会」において、「ちば地域若者サポートステーション」に構成員として御参加いただいております。
同協議会では、年1回の代表者会議のほか、年2回程度の実務者会議、その他必要に応じて個別のケース検討会議を開催し、関係機関における情報共有や連携強化を図っております。
今後、協議会の場を活かし、各構成員への「ちば地域若者サポートステーション」事業のさらなる周知を行うなど、連携強化に取り組んで参ります。
高校生は子どもです。
でも現状、子ども対象の支援として高校生年齢が視野にはいっていないのではないでしょうか。
県立、私立高校は、千葉市としての支援対象から外れている現状、さらに高校退学などで学校から縁が切れるとすべての支援から離れ、困難はさらに増します。
教育委員会、若者サポートとして、県市の連携も必要な分野です。
最後に改めて伺います。
質問1-8
高校生年齢の若者を支えることに対して、指揮をとれる部署が必要ではないか。
ご見解を伺います。
答弁
(こども未来局こども未来部こども企画課)
(こども未来局こども未来部健全育成課)
(こども未来局青少年サポートセンター)
(こども未来局こども未来部こども家庭支援課)
ひきこもりや不登校、子どもの貧困など、社会生活を営む上で困難を有する子どもや若者に関する支援については、「千葉市こどもプラン」の基本施策の一つに位置づけており、「子ども・若者総合相談センター(Link)」における相談対応をはじめ、地域で支える環境づくりと立ち直り支援に向けた、様々な施策を実施しているところです。
今後も、複雑・多様化する、高校生などの若者に関する課題を把握し、的確に対応するため、関係機関とのより一層の連携強化や支援の充実などについて検討し、困難を有する子どもや若者が、社会との関わりを持ち、自立した生活を営めるよう取り組んで参ります。
関係機関とのより一層の連携強化や支援の充実などについてご答弁がありましたが、「子ども・若者支援協議会」は形式的であまり機能しているとは言えない状態であると伺いました。
コロナ禍で止めてはいけない連携のはずですが、書面開催となっていて、zoomなどのオンラインミーティングも行われておらず、残念な状況です。
東京都のひきこもりに関する協議会ではこの1年で画期的に進んでいるとの報告もあります。
コロナ禍で、止めてはいけない連携がこのようにおざなりとなるのは残念です。
形式ではない、若者一人一人にチームで関われる仕組みづくりを千葉市でも積極的に取り組むよう要望します。
コロナ禍における妊娠、一人で迎える出産、リスクを恐れながらの子育てにおける閉塞感は想像以上です。
育児のスタートを支える訪問も自ら断ることも少なくないと聞きます。
育児サークル等への参加もリスクばかりが取り上げられ、小さな命に向き合う母の心は押しつぶされそうなのではないでしょうか。
他の赤ちゃんを見る機会も減り、情報はネットばかりの中、リアルな場を求める声も多く、民間の子育てサロンでは苦しさを吐き出すために母たちがリスクを承知で集います。そんな状況下で、
質問2-1
コロナ禍における新たな生活様式の中での支援体制として、オンライン活用が始まりましたが、現状と課題について伺います。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
本年1月から母子健康包括支援センターにおいて、オンラインによる妊婦と乳幼児の健康・育児相談を開始しホームページにおいて周知しております。
しかしながら、相談件数があまり伸びていないことから、妊娠届出時を始め、乳幼児健診において案内する他、SNSによる配信、子育て支援施設や保育所等、あらゆる機会を捉えて周知を図って参ります。
HPでの周知によると、電話でオンライン相談を予約する必要があります。
オンライン相談のハードルを下げるために、電子申請やフォーム入力など24時間体制で受付られないものでしょうか?
情報発信や個別相談ツールとしてアプリを使った支援の研究を行った淑徳の先生がいらっしゃいます。
支援情報が届かず、相談もできず孤立する世帯を無くすため、ぜひ連携してSNSの活用など外出困難な状態である妊産婦にやさしい情報発信や相談受付方法を研究・導入することを要望します。
メリットデメリットを理解の上で、オンラインとリアルの場を適切に使い分け支援する体制への改善を期待いたします。
質問2-2
「あなたが使える制度お知らせサービス」において、産後ケア事業が挙げられていますが、どのような活用を予定しているか、またさらに切れ目ない支援として追加登録する予定の事業がありますか?
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
産後ケア事業では、妊娠期に制度の案内をするものの、出産後の利用開始までの期間が長いため、適切な時期にリマインドの案内をすることで、利用率の向上を図って参ります。
また、乳児一般健康診査もサービスの対象としており、今後も必要性を勘案しながら対象サービスの拡大について検討して参ります。
質問2-3
若葉区の〇〇ほっぺや、稲毛区のおたからぽけっとなど各区の地域育児関連情報の配信について、継続的な配信ができる仕組みを行政として事業化できないでしょうか?
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
(こども未来局こども未来部幼保支援課)
各区の子育て支援ネットワーク会議を通じ、関係団体と協議しながら、その必要性やあり方について検討して参ります。
地域資源の掘り起こしにもなります。
ボランティア的な市民活動に頼るのではなく、官民連携して継続性のある事業展開を求めます。
質問2-4
母子健康包括支援センターにおける妊娠面談、後期面談、各種申請時に保育の希望があります。
藤沢市などでは申請・相談時のあずかりがあるそうです。子育てしやすい街とするために、千葉市でも母子健康包括支援センターにおける面談や様々な申請時に乳幼児・子どもを一時的に預かりできる仕組みを検討してはどうか。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
現在、母子健康包括支援センターにおける面接や各種申請の際は、必要に応じて健康課の職員が柔軟に対応しております。
母子健康包括支援センターだけでなく、子どもを連れて申請しなくてはならないケースは他にも多くあります。
一時保育が簡単に利用できない状況の中で、子どもを連れての相談に困難を抱えていると伺いました。
区役所・保健福祉センター全体で導入検討してもよいのではないでしょうか。
質問2-5
妊娠中は必要性が理解できておらず、産後ケア・エンゼルヘルパーの申請や上の子どもの預け先としてのファミリーサポートの申請まで至らないことが多い中、「病院にいる間に、産後に必要なサービスの利用申請ができたらよかったのに」という声があります。
病院などの医療機関に協力してもらい、様々な申請を入院中に行えるような連携体制は取れないでしょうか?
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
(こども未来局こども未来部幼保支援課)
産後ケア事業については、母子健康包括支援センターにおける妊娠後期面接の際に登録申請を勧めており、登録済みであれば産後は入院中でも電話等での申請を利用可能としております。
エンゼルヘルパー派遣事業についても、出産前からサービスの利用が可能で、入院中においても電子申請等で利用申請が可能です。
なお、ファミリー・サポート・センター事業についても、ホームページからダウンロードした入会申込書を郵送等で提出いただくことで、妊娠中から会員登録が可能ですが、事業の利用開始は生後3か月以降となります。
産後の負担の軽減や、これらの事業の利用の促進に向けて、産科医療機関などに産後利用可能な制度のパンフレットを配布するほか、対象者へのプッシュ型お知らせサービスを検討するなど、より一層周知に努めて参ります。
質問2-6
産後ケアを意識するのが3~4か月の時点が多く、期間延長の要望が多く聞かれます。
デイケアの要望の声もあります。
サービスが受けられる機関の延長と、デイケアの導入に関するご見解を伺います。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
産後ケアは、現在出産後4か月までを対象としておりますが、低出生体重児等の場合に、入院期間の長期化で退院時期が出産後4か月を超える場合もあることや、産婦の自殺は出産後5か月以降にも認められるなど、出産後1年を通じてメンタルヘルスケアの重要性が高いことなどを踏まえて、母子保健法が改正され、令和3年度から出産後1年までとすることが努力義務として規定されたところです。
このことから本市においても対象期間の延長を検討しておりますが、事業者等との調整やデイサービス型などの新たなサービスについても検討が必要なため、整理された時点で導入時期を決定したいと考えております。
事業者とよく相談の上、産後1年までの利用期間の拡大については、早期に決定を要望します。
質問2-7
産後ケアにおいて、産後の体調不良を改善するための母体へのお手当として、骨盤ケアを求める声があるが、対応できる助産師に出会いにくい状況です。
わかりやすくケアメニューを示す必要があると考えます。ご見解を伺います。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
産後ケア事業では、基本的なサービス以外に委託事業者で独自に実施しているサービスもあることから、各事業者にサービス内容を確認し、ホームページ等に分かりやすく掲載して参ります。
質問2-8
早産や多胎児などで未熟児である場合、障害を持っている場合など、生まれてきた子どもが入院している場合に現状は産後ケアが受けらません。
入院している未熟児に飲ませるための搾乳の補助や母体の回復のための産後ケアはむしろ必要な状況です。
このような状況の産婦が産後ケアを受けられないのは問題です。
子どもが入院中であっても、産後ケアが受けられるよう改善を望むがどうか。
お答えください。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
国の産後ケア事業ガイドラインが、母のみの利用も可能となっていることを受け、本市においても本年4月から対象とする予定です。
質問2-9
産後に家庭に入るヘルパーは産後家庭の困難を発見する可能性があり、支援に繋ぐ視点を持っていて欲しい人材です。
エンゼルヘルパーの研修体制について、事業者任せではなく市が主体で研修を行う必要があるのではないか。
ご見解を伺います。
答弁
(こども未来局こども未来部幼保支援課)
エンゼルヘルパー派遣事業実施要綱において、委託事業者に対し、ヘルパーの資質の向上のために必要な研修を実施するよう定めるとともに、契約書にも同様の規定を盛り込んでいるところです。
本市としては、登録事業者連絡会を開催し、情報共有を図っているところですが、今後は、ケーススタディを行うなどヘルパーの資質の向上のための取組みについて検討して参ります。
コロナ禍でも適切にスキルアップを図るため、今後交流会の在り方についてはオンライン等の手法を含め検討ください。
また、ヘルパーが妊産婦の様子から、ケアが必要だと感じた場合の対応方法についても検討ください。
実際に気になる案件があるとのお話を伺います。
現場の声から支援に繋げられる体制の整備をお願いします。
質問2-10
民生委員・児童委員は、身近な相談相手として、さまざまな相談に応じるほか、課題解決に向け、必要な支援へのつなぎ役となるボランティアですが、特に児童福祉に関する事項を専門的に担当する「主任児童委員」や、2か月訪問する地域保健推進委員などが、連携して地域で行えることがあるのではないでしょうか。
困難を抱えた妊産婦のケアをすべて保健師などで行うのではなく、役割分担が必要と考えます。地域でのゆるやかな見守りサポートの体制が整っているでしょうか。お答えください。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
主任児童委員や地域保健推進員等は、子育て支援ネットワークの一員であり、地域で行われている育児サークル活動や普段の生活の中で気になる親子等について、各区保健福祉センター健康課やこども家庭課に情報提供していただくと共に、地域での声かけや見守りをお願いしております。
以前の質問でも取り上げましたが、地域保健推進員さんが訪問できず、インターフォン越しの会話すらもできない状況が現在も続いています。
ボランティアで引き受けている、ご高齢の方には、自らがコロナの感染源となることを心配して訪問をしたくないとの声があると伺いました。
しかし、距離を取り、マスクをしての面談や、インターフォン越しでの会話に留めるなど、コロナ対策は可能です。
産後の母親の限りある情報源である地域の支援者とのつながりを断っていることは問題です。
今後、地域保健推進員の在り方については検討しなくてはいけないという問題意識については事前に伺いましたので、今後の検討状況を注視させていただきます。
船橋市、野田市、佐倉市などでは、家庭訪問型子育て支援ホームスタートが導入されています。
質問2-11
千葉市においても家庭訪問型子育て支援ホームスタート等の定期的に家庭訪問する支援の導入を検討すべきと考えますが、ご見解を伺います。
答弁
(保健福祉局健康福祉部健康支援課)
家庭訪問型子育て支援ホームスタートは、地域の子育て支援の隙間を埋めるボランティア団体と認識しております。
現在、千葉県内には、船橋市、野田市、佐倉市で活動している団体がありますが、今後千葉市内にホームスタートの団体が立ち上がった際には、連携のあり方について検討して参ります。
外出自粛期間の長かった、2020年に性被害は減ることなく、むしろ増えている現状があります。
また6割以上が児童・生徒・学生の間に被害に会っています。
ステイホームが続く今、身近な人が加害者であることが多い性被害は、ますます対策が必要です。
質問3-1
千葉市における性被害対策の現状についてお示しください。
答弁
(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)
本市では、県内における性被害・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターである「NPO法人千葉性暴力被害者支援センターちさと」や「公益社団法人千葉犯罪被害者支援センター」の支援を行っており、当該支援センターや全国共通短縮ダイヤル等相談機関について周知し、性暴力被害者が被害から回復するための支援につなげております。
さらに、男女共同参画センターでデートDV予防講座等を実施するなど、性犯罪・性暴力の予防・啓発に努めております。
質問3-2
性加害・性被害の予防につながる取り組みとして、身近な事例であるデートDVをテーマとした予防講座は大変有効です。
実施状況についてお示しください。
答弁
(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)
男女共同参画センターでは、「若者のためのデートDV予防講座」を実施しておりますが、主に中学生から大学生を対象としており、中学校、専門学校、大学等と連携し、学校等へ出向く形で講座を開催しております。
同講座の参加人数は、昨年度が6回の開催で277人、今年度が新型コロナウイルス感染症の影響もあり、1回の開催で28人となっております。
今後も、若者を中心に、講座等を通して、性犯罪・性暴力の予防・啓発に努めて参ります。
コロナの影響で開催を止めてよいのか、よく考える必要があります。また、JKビジネスやAVポルノ被害に関する専門的な相談体制を持つ民間団体を含め、相談機関の周知啓発は強化が必要です。
また、「NPO法人千葉性暴力被害者支援センターちさと」からは最近子どもの相談が増えていることから児童相談所との連携強化が必要との声があります。
質問3-3
千葉市はすでに、「ちさと」と連携していると理解しておりますが、その現状と今後更なる連携強化の必要性についてお考えを伺います。
答弁
(こども未来局こども未来部児童相談所)
現在、児童相談所で認知した性的虐待や家庭内性被害等の事例の多くについては、被害者支援として高度の専門性を有する「千葉性暴力被害支援センターちさと」での迅速な診察や相談につなげております。
今後も、児童相談所に対するニーズ等をうかがいながら、さらなる連携強化の可能性を検討してまいります。
あってはらない小学生教諭による性被害を起こしてしまった千葉市として、この先に絶対に起こさないと、まさに今、一丸となって体制づくりをすることが重要です。
来年度に向けてどのような性被害対策が行われるのか、質問させていただきます。
体罰セクシャルハラスメント調査は、毎年改善を重ねながら実施していると了解しています。
しかし、セクハラ調査と呼ぶことで犯罪である『性被害や性暴力』を『セクハラ』と矮小化してとらえることにつながるのではないでしょうか。
性犯罪を起こした教師の案件はこの調査では拾い切れていません。
本調査の意義はあり、子どもたちが声を上げやすくするための啓発、犯罪抑制の機会になると考えますが、これほど重大な事件を起こした千葉市です。
質問3-4
本調査は第三者で実施すべきと考えるが、ご見解をお示しください。
答弁
(教育委員会教育総務部教育職員課)
調査の実施に当たっては、児童生徒のプライバシーを守り、回答しやすい環境をつくるため、昨年度から小学校、特別支援学校に加え、中学校・高等学校においても自宅で回答するように変更しました。また、管理職が全教室をまわって回収し、担任は一切かかわらないようにするなど、回収方法も工夫しております。
さらに、回答は教育委員会に直接郵送することも可能とし、学校に知られたくない児童生徒であっても提出しやすくなっていることから、現時点では第三者機関による調査実施は考えておりません。
今後も、児童生徒が安心して回答でき、実態に即した情報が得られるような体制づくりに努めて参ります。
何度も要望していますが、検討すらしていただけないことは本当に残念です。
調査そのものを第三者へ委託すると莫大な費用が掛かる懸念はありますが、例えば回収は学校だけでなく教育委員会への郵送も可としてる部分を第三者機関に委託し、対応していただいてはいかがでしょうか。
学校・教育委員会に提出したくない児童・生徒・家庭から重要な案件が報告されることがあるかもしれません。
今後、性犯罪が学校で行われることの無いよう、学校内で起きたことをセクハラで済ますことの無い体制強化が必要です。
質問3-5
私が以前より拡大を要望していますCAPについて伺います。本年度は2校実施したと伺っております。
来年度のCAPの実施について、また学校における性被害対策として新たに取り組む予定のことを具体的にお示しください。
答弁
(教育委員会教育総務部教育職員課)
CAPプログラムは、子どもがいじめや虐待、性暴力など、さまざまな暴力から自分を守るための人権教育プログラムであり、今年度はモデルとして小学校1校、中学校1校で実施しました。
来年度は、低学年を対象に、小学校2校での実施を予定しております。
今後は、「子どもへの性暴力防止対策検討会」における外部有識者の意見を踏まえ、子どものための電話相談や送料無料の手紙相談「子どもにこにこサポート」の更なる周知を行うほか、性犯罪・性暴力被害を受けた児童生徒への対応力を高めるための研修を実施するなど、新たな取組みを行い、性暴力のない、より安全・安心な学校づくりを目指して参ります。
新たな研修に、リフカー研修を取り入れると伺っております。
子どもの周囲にいる大人が、性虐待・身体的虐待・ネグレクト・DVの目撃等、人には話しづらい経験をしたことが疑われる子どもに対してどのように面接し、何を聞くべきで、何を聞くべきでないかを半構造化した面接ルールを学ぶ研修で、一歩前進を評価いたします。
一方CAPの実施がたった2校のままなのは残念ですが、各校では、児童向け・保護者向け・教員向けと3講座を行う体制については評価できます。
こちらも更なる拡充を求めます。
東京都は現代的な課題を踏まえながら保護者の理解を得て必要な指導を行うなど適切な性教育の実施に向け『性教育の手引き』を改訂されました。
残念ながら千葉市における性教育の推進体制と指導計画の策定については特に定められたものはなく、学習指導要領に沿って粛々と実施している、とのことでした。
県では性教育研修会・性教育連絡協議会が実施されておりますが、千葉市からは研修に教員が自由参加してはいるが、協議会には市として参加していないとのこと。
自治体によっては、地域の医療従事者が外部講師として全校の性教育にかかわることで、人工妊娠中絶率を半分とした実績があります。
千葉市においても、県と連携し、より包括的な性教育体制の整備が必要と考えます。
質問3-6
東京都の性教育ガイドラインの内容なども取り入れ、学習指導要領に示された内容から一歩進んだ性教育を行うことについてのご見解を伺います。
答弁
(教育委員会学校教育部保健体育課)
学校における性に関する指導は、学習指導要領に基づき、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切な行動を取れるようにすることを目的として、体育科や保健体育科、特別活動をはじめ、学校教育全体を通じて実施しております。
文部科学省から昨年6月12日付けで発出された「性犯罪・性暴力対策の強化の方針の決定について」の通知において、子どもたちが性暴力への加害者や被害者、傍観者にならないよう取組みを強化することが示されたことを踏まえ、今後、相談体制の充実はもとより、「性に関する指導」、「犯罪被害に遭わないための安全教育」、「情報モラル教育に関する指導」などの推進を図って参ります。
事前に先進的な事例が市内にあるか確認させていただきましたが、デートDVをテーマに男女共同参画センターと連携して行ったケースや外部講師による性教育の実施などがありました。
H26に学校の授業で多くの生徒に受講してもらうために制作したDVDが、各校で活用されているのか確認が必要です。
DVD化した目的を再度認識し、すべての学校で身近な話題であるデートDV予防講座が実施されるよう強く要望します。
また、すべての中学生が自分でアクセスできるYouTube動画などの形で提供するなど、実施方法の改善も検討ください。
ご清聴ありがとうございました。