無所属 会派、未来立憲民主ちばの渡辺忍です。

通告に従い一般質問を行います。

 

まず初めに

社会的養護について1

 

 千葉市においては、一時保護所の環境改善が進み、児童相談所の人員増強による体制強化は平成29年から令和2年で1.5倍と大幅に改善していることは評価しているところです。

 しかし、千葉市の子どもを取り巻く環境が改善されているようには思えません。

 

1. 里親への包括的支援体制について

質問1-1

 キーアセットでの委託事業これまで3年間の実績についての評価と課題は何か?

 お答えください。 

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

  平成30年7月より里親養育包括支援事業をキーアセットに委託しており、特に里親のリクルート活動に注力してきたことで、現在は活動が地域に根付いており、問合せ件数が増えています。

 また、コロナ禍においては制度説明会をオンラインにて行うなど新たな形態での啓発活動を展開し、実績としては、3年間で養育里親登録数は12組、里親委託率も平成29年度の29.3%から36.9%と向上するなど一定の成果がでているものと評価しているところです。

 なお、既存里親への細かなサポートや研修の実施については、今後の課題であると認識しております。

質問1-2

 これからの里親推進体制について、児童相談所とフォスタリング事業委託先との役割分担をお示しください。

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

 フォスタリング事業は、児童相談所と民間のフォスタリング機関との協働により、里親制度の普及啓発活動や子どもの委託後支援まで一貫して行うことが重要であると考えております。

 今後は、里親の養育能力向上を目的とした研修の充実や、適時適切な家庭訪問等のきめ細かな支援を実施するなど、児童相談所が主体となって、民間フォスタリング機関の専門性を活かして、事業を展開し、質の高い里親養育を推進してまいります。

 

ご答弁では、キーアセットの専門性を活かすとのことですが、これまでの委託中に法人のつよみが生かされていないと児童相談所は課題として把握され、改善を求めていた経緯があります。本年7月以降3年間の事業委託先として同事業者がプロポーザルによる入札により選定されておりますが、現時点で里親から信頼の薄いキーアセットがフォスタリング事業者として役割を果たすためには、今後里親とチームになって子どもの為に連携するための児童相談所のグリップが重要です。フォスタリング機関としてキーアセットの対応実績が費用対効果として適切なのか、年度ごとに把握し、適切に翌年度に生かすことを求めます。

 

 

2. 児童心理治療施設の設置について

 児童心理治療施設とは、心理的問題を抱え日常生活の多岐にわたり支障をきたしている子どもたちの治療・支援を行う施設で、援助の対象としているのは、心理的、環境的に不適応を示している子どもとその家族です。

 家庭から離れ、集団生活により子どもの状況の改善を図ります。

 またカウンセリングなどによる心理治療を行って、子どもの成長・発達と自立を援助しています。

  全国で53か所設置されており、首都圏近郊では神奈川県に3か所、埼玉県に2か所設置。

 政令市である横浜市は、昭和63年9月に全国で13番目の児童心理治療施設の前身である情緒障害児短期治療施設として始まっており、近年には平成27年に川崎市、平成30年にさいたま市が新設設置しています。  

質問2-1

千葉市における児童心理治療施設の活用実態について伺います。  

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

  児童心理治療施設は、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を中心に、学校教育との緊密な連携による総合的な治療・支援を行う施設で、現在、県内に一か所ございます。

 当該施設については、千葉市から1名の児童が措置されており、これまでに延べ2名が入所しております。

 また、現在、1名の児童の入所について検討を行っているところです。

質問2-2

 措置先を児童心理治療施設に決める判断基準はなにか?どのような体制で決めるのか?伺います。  

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

 判断基準については、子どもが抱えている不適応行動の内容や程度、家族関係や必要な支援方針等といった観点から判断を行います。

 具体的には、児童福祉司による社会診断、児童心理司による心理診断、一時保護所での行動診断など多角的な視点での意見を基に、児童相談所長、各部門の長、各担当者により構成している判定会議において総合的に判断し決定しております。  

 

 各施設それぞれ特徴はありますが、精神科の併設による心理治療やカウンセリング、他児童福祉施設等からの通所受け入れなど、心理的支援の必要な子どもたちが自立に向けて育つ大切な施設となっています。

 

 発達障がいや虐待による心理的治療の必要な子どもが増えている中、市として児童心理治療施設の活用が足りているのか疑問です。

 県内唯一の児童心理治療施設が富津市にあるため距離がハードルとなっていること、また30人定員のところスタッフ不足もあり入所人数に制限がかかっている状況と聞きます。

 

 施設や里親に委託されている子どもの中にも、児童心理治療施設が適応、または通所等で活用可能な児童が多くいると考えます。

 関東圏政令市のここ数年での新設設置を考えると、千葉県内の1施設に県内中の重い症状の子どもが集められている現状が最適とは思えません。

今後の千葉市における児童心理治療施設設置に向けた検討を要望します。

 

 

3.   地域の連携について

  一時保護された虐待事例のうち、実際に社会的養護として措置されるのは1~2割です。

 残りは家庭に帰ることになり、地域で暮らしながら育児が続きます。

 子どもにとっては家庭で虐待が続く可能性もあります。

 

質問3-1

 家庭、地域に返す時はだれが判断し、保護された子どもの家庭に対する地域の見守りは、だれが担うのか?

 地域で家庭を支える仕組みはどのようなものか?

 お示しください。  

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

 一時保護の児童を家庭に返す時の判断は児童相談所長が行い、その際には、児童相談所から保健福祉センター各課や、小学校や保育所等の児童の所属先など、地域の関係機関に情報提供を行い、見守り支援を依頼しております。

 地域では、各区要保護児童対策地域協議会を中心に、各種の福祉サービスを活用するとともに、各関係機関が児童相談所と連携を取りながら支援を行っております。

 

 地区担当保健師の業務は高齢者から乳幼児家庭まで多岐にわたり、個別のケースに対して丁寧な訪問支援や福祉サービスの活用まで繋げられていない状況もあると耳にします。

 地域連携の核となる家庭相談員は待ちの姿勢でなく、子ども食堂など地域で見守り支援できる民間団体との協働も視野に、アウトリーチも行う体制強化が必要と考えます。

 

 

4. 子育て短期支援事業の活用について

 子どもたちが社会的養護とならないために、地域で暮らしながら親子が頼る仕組みとして短期入所生活援助(ショートステイ)夜間養護(トワイライトステイ)等は重要な役割を担っていると考えます。

 家庭で養育が一時的に困難となった児童について、児童養護施設等で、必要な保護を行う事業であり、一時的に子どもと離れる時間を取り、保護者の精神面、生活環境をととのえる時間をとることが大切な場合があります。

 

ショートステイの利用延べ日数は、スライドの通り

平成30年度から昨年まで、それぞれ502日、437日、330日、

同じくトワイライトステイの利用延べ日数は、668日、893日、550日

となっており、

利用日数が大きく減った理由として、事業を中止している施設があること、及び人員不足により申し込みを断る施設の状況があります。

 

 今このコロナ禍による暮らしの変化で益々利用希望が増えている中で、利用実績が下がる現状は問題ではないでしょうか。

 子どもプランの見込みにも大きく届いていません。

 千葉市は現在、児童養護施設等へ委託してますが、県内ではショートステイ事業を拡充するために、里親委託で行うことを検討している自治体があると聞いています。

 

質問4-1

 千葉市のショートステイ事業の利用実績の状況から、課題解決の為にどのような改善策が考えられているのか?

 お示しください。  

 答弁 

(こども未来局こども未来部こども家庭支援課)

 

 これまでは、施設職員の配置が困難であったことにより受入余力が少なかったことや、事業者から職員配置にかかる経費の要望があったことを踏まえ、本年度から、一定数以上の受入れを行った場合に委託料を加算するよう契約内容を見直すことで、事業者の安定的な運営及び受入れ枠の拡充を図ってまいります。

 今後は、契約方法変更後の受入状況を見極めながら、効果検証を行ってまいります。

 要 望
 千葉市も様々な事情により未委託の里親が多く居ると伺っています。
 専門的にショートステイを受けるショートステイ里親の検討なども視野に入れするよう要望いたします。

 

 先ほど、一時保護後などに家庭に返す時には保育所等は見守り施設として重要な役割を担うことになることがご答弁より伺えました。

 しかし、保育士は専門的に虐待児に対する支援について学んでいる方ばかりではありません。

 

 県では、保育園等における要支援児童等対応推進事業を予算化しました。

 保育施設での虐待防止対策として、保護者の状況に応じた相談支援などの業務を行う地域連携推進員を配置する場合に補助を行う国事業は要保護児童対策地域協議会を設置する市町村が補助対象となっております。

 

質問5-1

 本事業について千葉市での導入について検討されましたか?

 答弁 

(こども未来局こども未来部こども家庭支援課)

 

 保育所等については、令和元年度から、各区で設置している要保護児童対策地域協議会に保育所の代表者が委員となっているほか、個別ケース検討会議や保健福祉センターとの定期的な連絡会に出席するなど、既に保健福祉センター各課や児童相談所と連携を取り合い、児童の状況等について情報共有を図る体制が整っており、現行体制において、適切に連携が図れるものと考えております。

 

保育施設は地域での見守りなど大事な役割を担う機関です。

 子どもを通して生活がよく見えるため、子どもたちを救えないことを目の前にする保育士たちの苦悩の声も届いています。

 

 保育所の代表者が委員になることで本当に連携が足りていると言えるのでしょうか。

 国補助で連携強化が図れるのであれば、千葉市でも地域連携推進員の配置を要望いたします。

 

6. 子どもアドボカシーについて

 おとなが子どもの声を聴き、子どもの権利を守ることができるよう支援することが「アドボカシー」です。

 

 厚生労働省の有識者ワーキングチームは、児童相談所が子どもを一時保護したり児童養護施設に委託したりする際、子どもの意見を反映する仕組み作りについて提言をまとめ、5月27日に「子どもの権利擁護に関するワーキングチームとりまとめ」が公表されました。

 自治体に子どもから意見聴取するよう義務づけ、児童相談所の措置に不服があれば子どもが意見を申し立てられるよう権利擁護機関を設置することなどを求めています。

 厚生労働省は来年の通常国会に児童福祉法の改正案を提出する方針とのことです。

 

質問6-1

 千葉市での子どもの意見表明権・子どもアドボカシーに対する現在の取り組みと今後のについてお示しください

 答弁 

(こども未来局こども未来部児童相談所)

 

  令和元年に改正された児童福祉法において『児童の意見表明権を保障する仕組みの検討』が示され、現在、国において令和4年度の本格実施に向けて検討が進められているところです。

 本市では、令和2年度より、法務担当官を中心として取り組みを進めており、一時保護中の児童や所内職員にアンケートを実施し、子どもの意見表明の機会の確保や、意見を反映するプロセスの整備、意見表明しやすい環境の整備などについて、着手したところです。

 

 今後も国の指針を注視しつつ、法務担当官や一時保護所の心理職員が、子どもの声に耳を傾ける機会を設けるなど、現在の取り組みをさらに進めていきたいと考えております。

 

 児童相談所だけでなく、子どもにかかわるすべての大人が意識する必要があります。

 今後の動向にさらに注目していきたいと思います。

 

 

 

子宮頸がんワクチン接種について

 

 スライドをご覧ください。

 

 昨年10月、子宮頸がんを予防するとされるHPVワクチンのリーフレットの改訂が行われ、厚労省は対象者へ情報提供を徹底するよう求める通知を出しました。

 「積極的勧奨の一時中止」という異例の対応は、対象者が接種するかどうかを決める重要な判断材料ですが、新しいリーフレットが作られるたびに記載が小さくなり、今回の表現から積極的勧奨の一時中止中であることは読み取れません。

 

 HPVワクチンは全国的にも重大な副反応が多数報告され、2013年4月に定期予防接種となってから僅か2か月で接種勧奨を取りやめており、その後ワクチンの成分が改良されたわけでもなく、副反応の予防や治療が進んだわけでもないのに、個別の情報提供を再開すること自体が被害者にとって更なる苦しみを与えていると言われております。

 

 今回のリーフレットは概要版、詳細版と接種後に渡す用とみられる3種類のリーフレットを厚労省が用意しております。

 詳細版には、ワクチンの添付文書から引用した副反応症状が記載されておりますが、概要版にはかなり簡潔な表現となっており、学習障害、記憶障害など原告の8割以上が経験し、今も多くの被害者が苦しんでいることは、概要版では触れられていません。

 

 こちらのがんになるリスクを表す図として、学校の教室イメージで10クラスに1人がなくなるとの表現は、一生の累計でとの記載があるものの、実際に同年代で10クラスに1人がなくなると感じる表現であり、恐怖をあおるとの意見もあります。

 

1. 千葉市における子宮頸がんワクチン接種の現状について

 スライドをご覧ください。

 これまでのHPVワクチン接種の状況です。

 昨年の通知により急増していることが表れております。

 

質問1-1

 定期接種となった平成25年以降に報告があった接種後の被害報告についてお示しください。

 又その方々の被害認定はどうなっていますか?  

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

 平成25年度以降の副反応報告件数については、平成25年度、27年度、令和元年度にそれぞれ1件あります。

 また、その方々の被害救済の認定についてですが、25年度と27年度の方は、定期接種化前の平成24年度に実施していた緊急促進事業での接種であったため、直接独立行政法人医薬品医療機器総合機構に健康被害の救済申請をしていると聞いております。

 令和元年度の方は、その後の治療等の必要がないことと、保護者の方が被害救済を希望しなかったため、救済手続きは行われませんでした。

2.昨年の国からの通知を受け、千葉市における情報発信状況について

質問2-1

個別通知を行ったか、またその内容についてお示しください。

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

  令和2年10月の国からの通知を受け、定期接種対象者の小学校6年生から中学3年生の女子に対して、学校を通してHPVワクチンのリーフレットを配布しました。

 また、高校1年生相当の女子に対しては、ハガキで個別にHPVワクチンが定期接種であること、及び対象が高校1年生までである旨の周知を行いました。  

 

 はがきでのお知らせ、こちら(スライド)が実物となります。

 無料で受けられる期限とその後有料となる旨が書かれた個別通知を受け取ることで、接種しなければならないものと受け取り、高校一年生での接種が他の学年よりも大幅に多くなっている懸念があります。

質問2-2

 はがきでの個別通知については本年度も行うのか?

 お示しください。

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

  今年度は定期接種対象前の小学校5年生に郵送する二種混合ワクチンの個別通知にHPVワクチンのリーフレットを同封しているため、昨年度と同様のはがきでの個別通知については、現在のところ、行う予定はありません。

3.全家庭に配布した情報発信チラシ及び個別通知の内容について

質問3-1

 積極的勧奨をしていない事実は、接種するかどうかを判断する上で非常に重要な情報で、明記すべきと考えます。

 見解をお示しください。

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

  積極的な勧奨の差控えについては、現在も継続しているため、接種対象者が接種の判断として認識できるよう周知を行ってまいります。

 小学校5年生向けに作成された千葉市の資料には

  •  「積極的におすすめすることを一時的にやめています」との記載があること、
  •  「ワクチン接種の意義・効果」と「ワクチン接種後に起こりえる症状」が同じくらいの容量で的確に説明されていること、
  •  20歳になったらワクチンを接種した場合にも健診をうけること、

が子どもでも理解できるようにふりがな付きで書かれており、問い合わせ先も掲載、大変評価できるものです。

 

 今後この通知とともに、厚労省のリーフレットが届けられるのであれば、適切な判断を保護者と子どもで行うことができると考えます。

 

4.子宮がん検診の案内及び受診状況について

質問4-1

 子宮がん検診の案内及び受診状況についてお示しください。

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

 子宮がん検診は、20歳以上の女性が対象で、2年に1度の検診となっております。

 検診案内は、毎年5月に、20歳の方には無料クーポン券を、21歳以上のがん検診登録者の内、前年度に受診していない方には受診券を「がん検診等のご案内」とともに送付しております。

 令和2年度の受診者数は、26,972人で、令和元年度に比べ10%減少しており、新型コロナウイルス感染症の影響と考えております。

質問4-2

 HPVワクチン受けていても健診は必要というお知らせはしているか?

 答弁 

(保健福祉局医療衛生部医療政策課)

 

 現在、市政だより、市ホームページ、ツイッター等の市の広報媒体を活用して、がん検診の周知・啓発を行っておりますが、「HPVワクチンを受けていても、検診は必要」というお知らせは、HPVワクチン接種についての案内リーフレット「HPVワクチンの接種を検討しているお子様と保護者の方へ」等で、その旨をお知らせしております。

 今後は「がん検診等のご案内」等にも明記することについて、検討して参ります。

避難所運営について

 

1.避難所立ち上げ訓練の実施状況について

 これまで、避難所運営委員会の協力を求め、備蓄品の確認、コロナ禍での受付体制などに取り組んできたと認識しております。

 さらに、年に1回活動状況調査を行い、実態を把握し、必要な経費を補助することにより、活動の支援をしていると伺っておりますが、

質問1-1

 実際に避難所開設訓練を行っている「割合」、

 またその中でも「避難所受付」「区割り」「要支援者の避難誘導」「トイレ設営」「ペット同行避難」等、実施内容についての把握と課題認識はできていますか?

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 令和2年度の九都県市合同防災訓練の一環として、昨年11月8日に全市一斉で実施した避難所開設運営訓練の実績では、訓練を実施した避難所は全274か所のうち248か所で、実施率は約91パーセントとなっております。

 

 また、毎年、避難所運営委員会の委員長宛にアンケートを行い、訓練の実績と課題を確認しており、令和2年度の調査結果では、受付や区割りを含めた設置訓練、資機材の組み立て訓練、避難訓練などの実施件数が高いもののほか、要支援者の避難誘導訓練、ペット受け入れ訓練、簡易トイレ、マンホールトイレの設営訓練などの実績もありました。

 

 さらに、課題及び市への要望として、情報収集体制の強化や感染症対策への不安といった意見があったことから、避難所運営委員会へのメーリングリストの構築を図ったほか、令和2年度の訓練では新型コロナウイルス等感染症を踏まえた避難所開設運営訓練を実施したところであります。

 91%の実施率と伺いましたが、住民のみなさまの避難所に対する認知度からはそれほど行われていると考えにくいです。

質問1-2

 市民参加の訓練の実施率を上げていく取り組みが必要と考えます。

 ご見解を伺います。

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 令和2年度の全市一斉の避難所開設運営訓練では、事前に避難所担当の市職員から、施設管理者及び避難所運営委員会の委員長へ連絡し、訓練内容等について調整することにより、改修工事等により使用できなかった施設を除く、91パーセントという高い実施率にて訓練を行ったところであります。

 しかしながら、避難所運営委員会を含めた地域住民が参加した避難所は、全体の76パーセントとなっており、地域と一体となった訓練の実施率を更に上げることが課題と考えております。

 今後は、事前周知による準備期間の確保と、過去の災害における混乱を踏まえた訓練の重要性の周知を一層強化し、参加率の向上につなげたいと考えております。  

 開設訓練は直近職員と施設職員での訓練を合わせ91%という高い実施率をご答弁いただいていますが、実際に避難所運営委員会が地域住民と行う訓練実績と隔たりがあることがわかりました。

 

 トイレ設営やペット同行避難などは実際に地域住民を巻き込んだ訓練が必要です。

 避難所運営委員会へのアンケート調査での各項目の実施数では、避難所立ち上げ訓練は108件で半数以下、ペット同行避難は市内で2か所、千葉市内でペットを飼っているご家庭の数がどのくらいかわかりませんが、避難所として課題となることが目に見えています。

 訓練項目としてトイレ設置、ペット同行避難など衛生関係は今後強化が必要と考えます。

 今後の市の更なる後押し、市民協働での取り組み支援を要望いたします。

 

 

2.マニュアルボックスの活用について

 避難所立ち上げを行うには、マニュアルボックスの導入効果が高いと考え、以前の質問でも各区への導入や、マニュアルボックスを使った出張訓練の実施など提案してきました。

 

 マニュアルボックスとは先進的な避難所運営委員会が、独自の取組みとしてはじめたもので、スライドのように「初動受付」「ペット」「トイレ」など、役割別に 、各種マニュアルや掲示物等の必要な資材を入れた箱を事前に準備しておくことで、災害時には、避難所運営に詳しい方でなくても、そこに集まった方が自ら参加して避難所の立ち上げができるように工夫されたものです。

 役割を当てた人が来られない場合にも、初めての人でも円滑に避難所運営ができることを目的としています。

質問2-1

 各避難所におけるマニュアルボックス導入支援として、現在の検討状況について伺います。

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 マニュアルボックスの取組みは、他の避難所でも活用できるものであるため、避難所運営委員会の活動事例集の中で、好事例として掲載するなど、周知を図って参りました。

 このほか、稲毛区では、風水害で、優先的に避難所として開設する公民館の避難所運営委員会を対象とし、マニュアルボックス活用方法に関する研修会を開催するなど、災害に備え て、普及、啓発を進めているところです。

 

 今後も、より多くの団体に、マニュアルボックスを使った取組みを知っていただくため、本市においてもマニュアルボックスを数セット整備して、現物を試してみたいと希望する避難所運営委員会に貸し出すとともに、各種研修会で紹介することなどで、各避難所の運営に適したマニュアルボックスの導入及び活用を促進して参ります。  

 どのように訓練内容の充実をしたらよいか悩んでいる避難所運営委員会にとって、このマニュアルボックスを試しに使ってみることができるのは効果が大きいと考えます。

 今後の活用拡大に期待したいと思います。

 

3.避難行動要支援者の支援プラン策定について

 令和元年第二回定例会において、私は避難行動要支援者の支え合いカードの作成は要支援者3万人弱のうち2000人分程度であることを懸念し、質問を行いました。

 民生委員が自治会内で支援体制を構築したくても、自治会長が名簿共有を受け入れない場合に、民生委員は情報を他の方と共有することができないことや、支援体制構築を民生委員の任務とされていないことを指摘しました。そして高齢者は民生委員、障害者は地区担当保健師など、支えあいカード作成など支援体制を構築する担当を決める必要性についても伺いました。

 本年度は新たな取り組みとしてモデル的に支援計画作成のためのコーディネーターを配置するとのこと、一歩前進であり、大変評価するものです。

質問3-1

 本事業での自治会や民生委員の関わり方についての見解を伺います。

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 本市では、避難行動要支援者の個別避難計画 について、介護全般に精通するケアマネジャーに作成していただくモデル事業を、今年度実施することとしており、現在、事業を実施する居宅介護支援事業者3社を選定して、具体的な進め方を検討しているところです。

 

 個別避難計画では、避難行動要支援者の避難行動をサポートしていただく支援者を、地域の中などから決めることを目指しておりますが、ケアマネジャーや事業全体を 総合調整するコーディネーターは、必ずしも個々の地域に精通している方とは限らないため、町内自治会や民生委員の皆様には、地域の橋渡し役としての役割を担っていただければと考えております。

 具体的には、支援方法等を検討するための、関係者による調整会議の場に参加していただけるよう、呼びかけて参ります。

 今回、高齢者に関してはケアマネジャーがプランを策定するのは大変有効と思いますが、実際に災害時に誰が助けてくれるのか、近隣での関係性がなければ災害時に対応はできません。

 民生委員や地域の住民がコーディネーターと連携して、ご本人の意思確認、同意をとるなど具体的な支援計画が作成されることを期待いたします。

 また、重度心身障害児・者についての支援計画についても気になります。

 

質問3-2

 個別避難計画作成の対象者や優先順位はどのように考えてますか?

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 今年度のモデル事業では、ケアマネジャーが普段の生活状況等を踏まえ、災害時に支援が必要と思われる方を抽出して、その中から、お住いの地域の災害危険度などを考慮したうえで、事業者ごとに12人程度の計画を作成していただくことを予定しております。

 

 個別避難計画の作成にあたっては、様々な課題がありますが、中でも、避難行動要支援者名簿に掲載されている方が 市内で約3万人におよぶことを踏まえますと、優先順位につきましては、大きな課題であると認識しております。

 

 今後は、モデル事業の関係者 からの意見や、モデル事業を通じて得られた知見を検証するとともに、庁内の関係部署で構成するプロジェクトチームを設置して、優先順位の考え方や基準について、整理して参ります。

4.開設訓練事例の共有について

質問4-1

 昨年、避難所開設運営動画を作りましたが、

 どのように周知啓発に活用したか?

 また現在の活用状況についての市の見解をお示しください。

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 避難所の開設・運営の手順を分かりやすく解説する避難所開設運営動画につきましては、昨年4月からユーチューブで配信を 開始したほか、ネット環境がない方へは、動画を収録したDVDを作成し、市役所や区役所で貸し出しを行っているところであります。

 また、避難所運営委員会には文書によりお知らせしたほか、町内自治会には、千葉市町内自治会連絡協議会 での報告や、役員向けメールマガジンにより周知いたしました。

 さらに、多くの職員が、避難所担当職員として避難所運営に携わることから、庁内の職員にも広く周知して いるところであります。

 

 なお、現在の動画の再生数は、8千回を超えておりますが、避難所運営に携わる地域住民や職員等の規模を勘案すると、 より多くの方々に視聴していただく必要があると考えており、今後も様々な機会を捉えて周知を図って参ります。

 市のマニュアルでは避難者カードでの把握方法をとることで、初動混乱時には今コロナ禍で各施設で当たり前に行われている簡易名簿の運用が必要ではないかとの声をいただいます。

 2019年の台風による災害時の初動受付の際に、直近職員の到着した3日後からの記録しかとれていなかった過去の経験を活かしてやり方を見直す必要を強く求められていました。

 一度決めたことでも、状況に応じで訓練のたびに都度改善する姿勢をもとめます。

 

 

生理の貧困について

 

 「生理の貧困」とは生理用品を買うお金がない、または、利用できない環境にあることとしてコロナ禍において非正規雇用において多くの女性が職を失い、経済的に困窮する中で注目されました。

 しかし、これまでにもあった生理による女性の機会損失、生理についての情報不足による女性自身の身体に対するケア不足など、男社会の政治中では十分に理解がされずに女性の声が上げにくく、支援が行き届かなかった問題として明るみにでたことは、コロナのお陰かもしれません。

 今回生理の貧困が注目されたおかげで「生理」の実態が大分一般的になりました。

 スライドをご覧ください。

 生理用品の一日の使用量は1枚ではないこと、1回の生理期間が1日ではなく何日もあることを初めて知った男性もいたと聞きます。

 これまで生理がタブーとして語られなかったことが、女性活躍の機会損失に繋がっていたのです。

 こちらのスライドは「生理の貧困」が注目される半年ほど前に、すべての人が生理用品を手に取れるまちづくりを目指し、個室トイレに生理用品を設置することで「生理の貧困」をなくしたい、と立ち上がった千葉県印西市の市民団体Shake handsさんが作成された資料です。

 以前から世界的にも生理用品について問題となっており非課税化から無料配布へという大きな流れがわかります。

 

 また英国スコットランドでは昨年11月、生理用品を無償提供するための法律が世界で初めて成立しました。

 学校などの公共施設で提供される流れは、フランスやニュージーランドにも広がっています。

 こういった取り組みはからは女性トップが動くと変わるのが早いこともわかります。

 

 資料を作成されたShake handsさんは現在、千葉市内の通信高校での個室トイレでの無償配布のモデル事業を実施中と聞いています。

 

 会派では4月に「生理の貧困に関する緊急要望」及び「女性の貧困に関わる要望」の2件の要望書を提出させていただきました。

 全国的な自治体の動きとして、防災備蓄品を配り終わったら終了という状況の中で、千葉市はその先まで考えて女性のつながり支援について検討されたこと、会派よりの要望を受け止めてくださったと大変評価しております。

 

1.無償配布の実施内容について

質問1-1

 今回無償配布の仕方として、なぜ窓口配布としたのか、理由をお示しください。

 答弁 

(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)

 

 配布方法については、生理用品を受け取りにいらっしゃる方の中には、生活困窮や健康等の問題を抱えている方がいることも想定されることから、主に相談窓口のある保健福祉センターの健康課での窓口配布としたものです。

 実際に相談に至るケースがあったのか、今後の状況を見ていく必要がありますが今後配布する場合には困窮支援窓口の配布についても検討いただく必要があると考えます。

 

 図書館職員からの声では、今回の配布に関して職員に十分な案内がなくスタートしたため、直接対面での配布についての嫌悪感、トイレ設置のほうがよいのではないかとの声、直接配布であれば、女性職員の多い児童・ヤングコーナーがよいのでは?など提案もありました。

 今後の配布の際には現場の意見も参考にして戴きたいと思います。

 

 今回の無償配布の告知をSNSで行うよう要望したところ、市facebook、ツイッターでの周知を迅速にご対応いただき感謝しているところです。

質問1-2

 配布施設でのわかりやすい表示などはあるのかお聞かせください。

 答弁 

(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)

 

 配布施設では、チラシを施設入り口、エレベーター付近や女子トイレなどの目につきやすい場所に掲示したほか、配布する窓口のカウンターに指さすことでお渡しできるよう、案内プレートを設置しております。

 様々工夫はしてくださっていますが、現状の配布数からは、まだまだ必要な方へ届いていない、あるいは受け取りにくいことが懸念されます。

 今後の児童扶養手当の現況届送付の際に情報を同封することや、対象者へ情報が行き届く方法をさらに全庁的に丁寧に進めることを求めます。

 

 次に、生理用品の配布をきっかけとした食支援及び相談について伺います。

 今回、生理用品のローテーションについて、これを機に検討するよう要望したところ、防災備蓄品の更新計画に生理用品を位置づけることとなり、このタイミングで無料配布に至ったこと、嬉しく思っております。

 しかし、更新時の入れ替え品を活用するだけで、生理の貧困問題の解決につながるかは疑問であり、要望では食支援や相談につなげることを求めてまいりました。

 

今後の備蓄品の更新時の活用として、生理用品だけでなく様々な備蓄品を生活困窮などで必要な方へ配布する方法を検討すると伺ってます。

質問3-1

 その内容について、具体的に決まっている配布方法や、課題・検討事項があればがお示しください。

 答弁 

(総務局防災対策課)

 

 これまでも、食料・飲料水につきましては、賞味期限が明確であることから、期限が切れる前に、地域の防災訓練や学校教育の場などで活用していただいているところですが、近年の災害等を踏まえて増強を図ってきた、衛生用品などの備蓄品は、今年度中に目標数の整備を完了し、来年度以降の更新計画を作成することとしております。

 

 しかしながら、社会情勢等を踏まえ、貧困対策等で緊急性のある、生理用品などにつきましては、更新計画に先立ち供給することといたしました。  

 現在は、生活保護や生活困窮の相談に来た方や、施設等で支援が必要な方へ、必要に応じて、食料品やトイレットペーパーなどの備蓄品をお渡しする体制も整えているところであります。

 

 今後は、備蓄品の更新を検討するにあたり、ある程度安定的に供給できる活用先の選定や、約300か所の備蓄倉庫にある備蓄品を効率的に入れ替える方法を確立することなどが課題と捉えておりますので、物流に関する知見がある民間業者等の意見も取り入れながら、最適な更新計画を検討し、入れ替えする備蓄品を有効に活用して参ります。

2.学校での生理用品の無償配布について

 今回、生理用品の無償配布について、こちら(スライド)を女子トイレ内に掲示する前向きなご対応に感謝しております。

 文部科学省通知に基づき、「生理用品の配布についてNPO法人等が生理用品等の生活必需品を提供することに積極的に協力することや、養護教諭も含め、関係職員がチームとなって心理面・福祉面からのサポートに対応することなど」を各学校へ通知されており、今後、子どもや女性たちを応援する地域の団体との連携が進むことに期待をするものです。

質問2-1

 現在学校でも、生理用品の配布が可能であることを保護者には告知しますか?

 答弁 

(教育委員会学校教育部保健体育課)

 

  これまで、女子トイレに掲示するなど、児童生徒には周知し、保健室において、様々な事情で困っている児童生徒に、生理用品を配布しております。

 また、保健室だより等を活用し、保護者にも周知しております。

 連携する地域団体として、PTAからの協力があることも考えられます。

 ぜひ、すべての学校での周知をお願いします。

 

 次にトイレ設置について考えていきたいと思います。

 若者の5人に一人が生理用品へのアクセスに難を抱えているという調査を行った団体「#みんなの生理」さんでは、各自治体へ【学校のトイレに生理用品を無償設置すること】の要望趣旨をホームページで公開しています。

 

 生理用品へのアクセスは、学生一人ひとりの尊厳を保ち、すべての人の教育機会を保障するために重要な課題であること。生理があることで、学生が夢を諦めたり、不利益を被らない教育環境整備のため、トイレに生理用品を無償設置が必要としています。

 

 トイレ設置が実現すると、生理用品をトイレに持ち込む姿を他者に見られることに抵抗がある、保健室や友達から生理用品をもらうことに、心理的ハードルを感じるという生徒や学生が、安心して、生理用品を利用できる環境を構築できます。

 

 また、授業中に経血が漏れてしまうのではないかと不安を抱えていて授業に集中できないことや、急に生理が来てしまったときに休み時間を利用して保健室に行って生理用品をもらったり、友達から生理用品を借りたりするのでは時間が足りず、次の授業に遅れてしまうリスク、これらの女性に起きてしまう機会損失もトイレ設置が実現すれば解決する問題です。

 

 今回の無償配布において、学校では、従来から保健室で渡していた生理用品を拡充する対応ですが、大学生はトイレ設置を望んでおります。

 小中学校でも同様の困難を抱えている状況が想像できます。

質問2-2

 千葉市でも学校トイレへの生理用品の設置が必要と考えます。実現するためのプロセスとしてどのような手順が必要かお示しください。  

 答弁 

(教育委員会学校教育部保健体育課)

 

  生理用品については、衛生面、管理面から適切に保管できることや、取りに来た児童生徒との会話を通し、状況を確認できることから、現在は保健室に常備しております。今後、養護教諭や児童生徒の意見等を踏まえながら、配布方法や配布場所を検討して参ります。  

 県内自治体でも君津市、木更津市、習志野市ではすでに学校トイレへの設置が行われています。また現在、市内の小中学校PTAが民間団体と協力して生理用品のトイレ設置を検討していると伺っております。

 

 学校のトイレにはトイレットペーパーと同じように消耗品として生理用品が設置されることが望ましいと私は考えます。

 

 学校で、女性の先生は職員専用のトイレに生理用品を入れたポーチを置いていているという声がありました。

 大人も都度ポーチをもってトイレに行くことが嫌だからです。

 それなのに子どもたちはカバンからこっそりポーチをだし、あるいは生理用品をポケットに隠れて入れて、トイレに向かっています。

 その分時間的なロスも、精神的な苦痛もあるでしょう。

 

 千葉市には早急に学校トイレへの生理用品の無償設置を行うことを要望します。

 

 

3.学校における月経についての教育について

 生理の貧困は、情報の貧困ともいわれています。

 ナプキンの捨て方が分からない、初潮を誰にも言えずティッシュで半年過ごした、など知識不足からくる不安や衛生的でない対応は大変気になります。

質問3-1

 現在学校教育の中での月経についての教育はどのように行われていますか?時期と内容、誰が行うかについて伺います。

 答弁 

(教育委員会学校教育部保健体育課)

 

 体育科や保健体育科の授業で、個人差があることや心と体の変化に対する不安や悩みへの対処方法などを、小学校4年生では、思春期にあらわれる体の働きの変化として、また、中学校1年生では、生殖機能の成熟として、それぞれ月経が起こることを学習しております。

 小学校では学級担任、中学校では保健体育科担当の教員が主に指導を行い、養護教諭が指導する場面もあります。

 また、宿泊体験学習等の事前指導において、生理用品の使い方や処理の仕方、入浴への対応等、困ったり悩んだりしたときの対処方法について説明し、不安の解消に努めております。

 ユニ・チャームHPより初経の年齢についての資料です。

 100人中小学校3年生で6人、4年生で11人はもしかしたら生理について何も知らないままに学校で生理が始まる可能性があります。

 家庭でも聞いていなかった場合に、子どもたちが学校でどのように感じ、過ごすか想像してみてください。

 

月経に関する教育が現状のままでよいか、トイレ設置をきっかけに検討を進めるのはいかがでしょうか。

 

 今回、もしトイレ設置を行う場合には3年生以上の使うトイレに設置を検討戴きたい、そして、それぞれの学年にわかる言葉で、生理についての簡単な説明を学校教育としてではなく、協力する市民団体や保護者から伝えることも可能なのではないでしょうか。

 

 

4.虐待との関連について

 生理用品へのアクセスが難しい理由として、経済的理由だけでなく、父子家庭で言えない、親が買ってくれない、怖くて言えないなど虐待やネグレクトとの関係も挙げられています。

質問4-1

 学校において、いつも生理用品を受け取りに来る子どもがいないか、これまでそのようなケースが報告されたことはあったか。

 お答えください。

 答弁 

(教育委員会学校教育部保健体育課)

 

 現在、生理用品の配布を通して、虐待を把握した報告はありません。

 今後も、各学校には、児童生徒の実情を丁寧に把握し、個々に応じた支援を行うよう指導して参ります。

 今回の通知により、養護教諭の役割期待として支援に繋げられるよう丁寧な対応をお願いします。

 

 

5.継続的な生理用品の無償配布等の取り組みについて

 今回、国の「地域女性活躍推進交付金」を活用した女性のつながりサポート支援において、生理用品の継続的な配布を検討するとのこと、大変重要な視点で予算化戴き感謝しております。

 女性にとって必需品である生理用品を買えない状況は、食事など他にも大きな課題を抱えている可能性があり、つながるツールとして考える必要があります。

質問5-1

 具体的な配布手段等について想定していることをお示しください。

 答弁 

(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)

 

  国の「地域女性活躍推進交付金」を活用した女性のためのつながりサポート事業において実施する生理用品の配布については、配布だけではなく、相談につなげることが必要となりますので、その観点及び現在実施している災害用備蓄品の配布状況を踏まえ、改めて、配布方法、配布場所を検討して参ります。  

 また、生理の貧困が注目されたことで、女性の貧困、生きづらさ、孤立について目が向けられることになりました。これはコロナ禍特有のことではなく、すでに従来から問題としてあったものが顕在化しただけです。

 

 女性の相談支援、アウトリーチや居場所提供を行うNPO等への国交付金を活用することで、今まで地域で支援のはざまに落ちていた様々な理由で困難を抱えた女性たちへの支援が進むことは大変期待をするところです。

 

 今回の国交付金が本年度のみの支援となれば、継続した支援に繋がらないことが懸念されます。

質問5-2

 交付金についての継続の見込み、またもし国交付金が継続されない場合には市単独での予算措置についてのお考えを伺います。

 答弁 

(市民局生活文化スポーツ部男女共同参画課)

 

  女性のためのつながりサポート事業の財源である地域女性活躍推進交付金の拡充分は、緊急支援策として時限的に措置されたものであります。

 今回の事業でのNPO等への委託事業とともに実態調査の結果を踏まえ、本市として継続して実施すべき事業について、その財源を含めて検討して参ります。

 生理の問題は単に経済的に困っているというだけじゃない。

 その先にある問題が見えてくる入り口でもあります。

 

 生理用品を渡せばよいというだけではなく、生理用品を渡すことから、それぞれの問題を一緒に解決する支援の継続ができる仕組みづくり要望します。

 

 

 

不登校支援について

 

 昨年第4回定例会に引き続きの質問となります。

 その際に要望した、教育センターでの事業一覧を全小中学校世帯に配布されたこと、大変評価しています。

 どの世帯の子どもにも不登校になる可能性はあり、事前に情報を知ることで、いざ当事者となったときに相談につながるきっかけになると考えます。

 今回の配布による効果などもみつつ、今後も継続的にお願いします。

 

 そこで、さらなる情報提供の視点からまずは伺います。

 スライドをご覧ください

 こちらは今年3月に千葉県で作成された不登校児童生徒・保護者のためにつくられたガイドです。

 こちらのサポートガイドには、

  • 学校による教育相談体制
  • ICT等を活用とした学習指導活動についての国からの通知から、不登校児童生徒が出席扱いとなる要件等
  • 千葉市教育センター関係や市内フリースクール等民間団体
  • 親の会
  • その他関係機関

など、千葉市でも十分活用できる情報が多く掲載されております。

 そこで伺います。

1.千葉県不登校児童生徒・保護者のためのサポートガイドの千葉市での活用について

質問1-1

 千葉県不登校児童生徒・保護者のためのサポートガイドの千葉市での活用について、現状と今後の予定もあればお示しください。

 答弁 

(教育委員会学校教育部教育支援課)

 

  本市では、千葉県との連携を踏まえ、本サポートガイドが効果的に活用されるよう、学校だより等を通じて、全児童生徒及び保護者に周知しております。 今後も、教職員を対象とした研修等を通じて、不登校対応とともに、不登校に係る不安を抱える保護者や児童生徒のために、本サポートガイドが積極的に活用されるよう、伝達して参ります。

 教育センター事業の案内も同様ですが、不登校児童生徒のいるご家庭に届いているかが重要です。

 子どもたちが学校に来ていない場合にも、このような大事な配布物がきちんと家庭まで届いているか、丁寧なケアをお願いします。

 

 また、今後の作成に当たっては、県と協議をして進めるなど、更なる効率的な活かし方についてもご検討お願いします。

2.フリースクール支援事業

質問2-1

 2カ年行ったフリースクール支援事業で、モデル的に行ったWEB学習の成果と、他団体への今後の展開について伺います。

 答弁 

(教育委員会学校教育部教育支援課)

 

  本市では、2年間のモデル事業を通して、フリースクールに通う不登校児童生徒への、インターネットを活用した学習支援の検証を通し、個々の児童生徒の学力等に応じた学習が効果的に進められ、結果的には、中学3年全員が上級学校に進級するなどの成果を得ています。

 今後は、その成果をホームページ等を利用して広く周知するとともに、市内のフリースクール等民間施設においても、個々の児童生徒の状況に応じた支援が充実するよう、インターネット環境等の整備に必要な補助を新たに実施して参ります。

 今回の補正予算での補助金交付の議案を提案いただいていること大変評価しているところです。

 今回の補助金は市単独事業となってますが、国に対しても実情にあった予算措置拡大を求めることも必要と考えます。

 

 また今回の議案ではガイドラインに沿った団体への支援と伺っておりますが、今後もフリースクールとの連携、支援が同様にガイドラインに沿って行われるとなると、ガイドラインの内容や、どのように適用かを判断するかが重要となります。

 代表質疑への答弁ではより一層の不登校児童生徒への支援を図っていくために、フリースクール等民間施設及び学校等の関係者からの意見を踏まえながら、ガイドラインの見直しを適宜行っていただけるとのことも大変心強く感謝いたします。

 

 今回の補助金申請にあたり、確認します。

 ガイドラインの施設基準が明記されており、安全性等がうたわれていますが、日常的に施設を持たずに活動をしている団体もあります。

 学習の為に施設を借りて行うなど、部分的にガイドラインに合致すれば補助金が使える柔軟な取り組みが必要と考えます。

 

質問2-2

 補助金交付にあたってのガイドラインのとらえ方についてお考えを伺います。

 答弁 

(教育委員会学校教育部教育支援課)

 

  補助金の交付にあたっては、「千葉市における不登校児童生徒が通う民間施設についてのガイドライン」に則った支援が行われていることを要件としております。

 なお、施設を所有しないで活動している団体についても、学習支援等に必要な経費の一部を補助するなど、柔軟に対応して参ります。

柔軟に対応いただけるとのこと、安心いたしました。

 

3. 第3次学校教育推進計画について

 現在、第2次千葉市学校教育推進計画の実施期間が1か年延長されております。

 

 現計画では『いじめや不登校の未然防止と早期発見・解消の項目に、学校復帰への支援との記載があり、普通教育機会確保法の施行により、状況が大きく変化しております。

 

 不登校の未然防止策は学校をよくすることに注力すべきですが、実際の学校現場においては、学校に来ないと、子どもの学力および社会性に重大な悪影響があると保護者に対して言うことがあるなど、善意からの発言ですが、誤った言及が行われていることも少なくなく、不登校になってしまった児童生徒と保護者が、非常に追い詰められる現状があります。

 

 こういった状況を踏まえ、不登校についての項目の立て方、記載については、社会において自立的に生きる基礎を培うために、子どものウェルビーイングの確保が重要であること、明記が必要です。

 また、経済的支援の必要性についても言及が必要ではないでしょうか。

 不登校になった子どもたちには、公立、民間の区別なく、その子にあった支援を受けられるように経済的支援が必要です。

 

質問3-1

 不登校支援など多様な学びへの支援を第3次学校教育推進計画へ位置づけることについての考え方、及びその内容について伺います。  

 答弁 

(教育委員会学校教育部教育改革推進課)

(教育委員会学校教育部教育支援課)

 

  第2次学校教育推進計画においては、施策展開の方向性の一つとして、「多様な教育的支援の充実を図る」を掲げ、いじめや不登校の未然防止と早期発見・解消などについて具体的な事業を実施しております。

 第3次学校教育推進計画については、令和5年度からの実施に向け、これまでの成果と課題を踏まえ、子どもたち一人一人に寄り添った学習支援に努めるとともに、多様な学びへの支援を計画に位置付けることを検討して参ります。

 

 前回の計画策定時においては、市民のインターネットモニターアンケートで1041件、小中高の子どもたちには無作為抽出でのマークシートアンケート調査で1192件、保護者908件、教職員368件の声を聞いています。

質問3-2

 今回計画策定にあたり、どのように市民、子ども、関係団体等の声を聴くのか?

 伺います。

 答弁 

(教育委員会学校教育部教育改革推進課)

(教育委員会学校教育部教育支援課)

 

  第3次学校教育推進計画に係る意見聴取については、保護者及び教員が考える子どもに必要な資質・能力等を把握するために市内抽出校へアンケート調査を実施しています。また、児童生徒の学校や家庭における学習や生活の様子ついて、全国学力学習状況調査や千葉市学力状況調査を活用することを考えております。なお、学校教育審議会においてその都度様々な立場からのご意見をいただき、計画策定に反映させて参ります。

 学力調査等を受けていない不登校の子どもたちの声は聴くことができないのではないでしょうか。

 抽出校での保護者へのアンケートのお手紙も不登校である児童の保護者に届けられるでしょうか。

 

 県サポートガイドと同様、不登校児童生徒のいる家庭へも確実に情報を届け、声を出しにくい学校へ行かなくなった、又は行かないことを選択した子どもたちの声も取り入れての計画策定の準備をすすめることを求めます。

 

以上で私の一般質問を終わります。